別荘を購入する際に飽きる心配をする人は多いかもしれませんね。
結論から申し上げますと、飽きません。
もちろん、旅行にたくさん行ってお気に入りの所を見つけ、そのエリアの別荘を買ったということが前提ではありますが、これには様々な理由があります。
旅行と比較しながら解説していきたいと思います。
理由は非常に明快で、「いつきても違うから」に他なりません。
例え前年と同じ日付に行ったとしても、季節の進行具合は違いますし、自分自身も変化しているので同じようなものを見ても感じ方は変わります。
むしろ、同じところだからこそ、その違いを明確に感じ取るといっても良いかもしれません。だからこそ、別荘は飽きることが無いのです。
別荘での過ごし方は旅行が趣味の人にとってはある意味退屈に思うかもしれません。旅行では、宿にいる時間を楽しむというよりかは、宿から出てアクティビティや観光に出かける事が最大の目的になると思います。
そうすると、現地の何気ない日常に気付くことは難しいです。
別荘で生活していると、まぁアクティビティは本当に天気の良い日を厳選しても良いですし、突発的に計画して出かけるなんてことも出来ます。
別荘はそこで時間を使うことがメイン、アクティビティはあくまでオプションです。良い環境で、ぼーっとしてるだけで十分楽しめます。
別荘はキャンピングカーや旅行と違って、拠点となることが最大の特徴だと思います。つまり、その地域を気に入っており、なんなら住んでも良いと思っているくらいの人が良いです。
趣味があると活用の幅が増えますが、私としては趣味は無くても大丈夫だと思っています。というのは、別荘で過ごすことが好きであれば、何かしら創造力が掻き立てられ、アクティブになるからです。
スキーを始めて見よう、ちょっと走ってみよう、カヌーでも乗ってみるか、など。
田舎の景色をボーッとみるために買うというのはいささか贅沢にも聞こえますが、別荘の魅力はそこにあります。
自分自身をより良い方向に変えてくれる環境こそが、別荘なのです。
旅行が飽きない理由は、場所的移動では無いと思っています。
時間的な移動こそが、旅行の本質だと思うわけです。
時間をかけてどこか遠い場所に行く、そこで時間を使う、その時間を記録するということが旅行の楽しさでは無いでしょうか。
これは、別荘も同じです。
むしろ、同じ場所に行くからこそ、時間的移動を実感できると考えています。前回来た時と何が違うのか、去年の同じ時期と何が違うのか。
それを考える“時間”もまた別荘という体験。
旅行好きこそ、別荘に向いているのかもしれませんね。
コロナ時代になって別荘の需要は高まりつつあります。もしかしたらあなたも、生活スタイルの候補として別荘を検討されているかもしれませんね。
もしこの傾向が続いたり、仕事の仕方が多様になってくるのであれば、別荘の市場価値の下落は抑えられるでしょう。別荘に飽きる心配があったとしても、1年だけ所有してみてまた売却すればよいだけですから、まずは見に行って、是非別荘があるライフスタイルを想像してもらいたいと思います。
私のまわりで別荘を持っている人は決して珍しくないので、そういった友人とよく話をするのですが、共通して言っていることがあります。
それは、「別荘は住居では無い」という側面です。
別荘は家の形をしているため、別荘を持ちたいと思っている人は、そこに快適さや利便性、本邸と変わらない機能を求めがちです。
しかし、別荘の実態はそんなものではありません。言ってみれば、掘っ立て小屋、テントの延長線上にあると思った方が良いと私は考えています。ですから、属性としてはキャンプが好きな人が別荘を買うと飽きることは無いでしょう。
別荘に飽きる心配している人が陥りがちなミスがあります。それが、「都会の日常」を別荘に求めてしまうことです。
私が尊敬する建築家ユニットTNAは「別荘は非日常を楽しむものではなく、田舎の日常を楽しむものだ」と定義しています。つまり、あくまで別荘は田舎の日常であり、それが都会に住んでいる人にとって魅力的な”非日常”に感じるだけであるということだと理解しています。
こうして考えると、別荘に家具は必要ないでしょうし、便利な空調も必要ありません。なぜならそれが田舎の日常だからです。
別荘が飽きるというのは、別荘を持っていない人の想像に過ぎないと私は考えています。
自分が何年やっていても飽きない趣味ってありませんか?
別荘はそれ自体が趣味です。これほど自分の可能性を広げる趣味は他に無いと私は強く感じております。だから別荘は飽きるはずが無いのです。