別荘は田舎にありますから、虫は当然発生します。
そこで、別荘オーナーである私の実体験をもとに、虫対策と心構えをお伝えしたいと思います。
まぁ地域や標高によってかなり違いますが、ほぼすべての虫がいます。
標高が1000mを超えると、ゴキブリやその仲間であるシロアリが発生しなくなりますが、それ以外はどこも似たような感じだと思います。
多いのは、クモです。
また、クモが食べ残した“何かしらの虫”(原型をとどめていないので不明)の死骸も落ちています。正直、正体不明のものはただのゴミですからあまり気になりません。
次に多いのは、ハエとアブです。窓際にたくさん落ちています。
ハチはどこの別荘地でもおそらく発生するでしょう。実際私の別荘でも発生しました。別荘地にいる虫の大概は気持ち悪いだけで無害ですが、ハチだけは有害です。
8月の滞在中にテラスで朝ごはんを食べていたらやたらブンブン言っているのでどうしたことかと思い探してみると、窓の木枠の中に巣を作っていました。なので、管理会社に連絡して専門業者を紹介していただきました。ちなみに、ハチの種類はキイロスズメバチらしいです。思ったより小さいですが、たくさんいるので厄介。
かかった費用は、一回あたり約2万円弱でした。もちろん地域によりますので、お近くの駆除業者に確認してください。私も今回初めて知ったのですが、ハチの駆除は夜に行うようです。ハチが全て巣に帰ってから一網打尽にするためです。
別荘は、あまり密閉した構造を採用しません。
それはずっといるわけでは無いため、内断熱にしているからです。簡単に言うと、暖房を付ければすぐに温まり、窓を開ければすぐに室温が下がるような住宅です。
というのは、密閉してしまうと、長期間放置する別荘ではカビが発生しやすくなるからです。
通常、外断熱の住宅は結露しないのでカビが生えにくいのですが、それは人が常にいて、生活していることが前提です。別荘はそういった前提条件ではないため、密閉構造と外断熱を取らない場合が多いのです。
いたるところに隙間を設けることで、最低限の喚起でカビを防ぐという風に出来ているのです。隙間がありますから、当然虫が入ってくるということですね。
まず、虫が入ってくるという考えを改めるべきです。
“虫がいるところに我々が入っていく”というスタンスを忘れないでいただけると心穏やかに虫と共存できると私は考えています。
この心構えなくして別荘オーナーは務まりません。
是非とも肝に銘じてください。
そんなことは言っても対策をしたいという方は多いでしょう。
対策をしても無意味に終わることも多いので、この記事では現実的なことをお話しします。
そもそも、別荘滞在中の虫の襲来は、窓を開けていなければある程度防ぐことが出来ます。というのは、別荘に久しぶりに来て落ちている虫や死骸は空けた期間に入ってきた虫たちです。
1週間滞在していていても網戸さえあれば、大して入ってくることはありません。
夏だと夜になると、窓に蛾が集合していますが、開けなければ良いのです。また、引き戸だけでなくドアがあるならそちらから出入りすることで虫の侵入を最低限に抑えられます。
入ってきた虫は虫取り網で捕まえて逃がしてあげましょう。
別荘は隙間だらけなのでどこからでも虫は入ってきてしまいますが、滞在中の対策としては換気装置を常に使うのが大変おすすめです。
これはお風呂やトイレについている換気扇を別荘滞在中に常に回しておくというもの。換気扇は、回っていない状況だと結構大きめの穴なんです。なのでこれを稼働させることで虫の侵入を防ぐことが出来ます。
これは私も別荘を所有して数年経って初めて気づきました。換気扇を回していないと、お風呂場やトイレはいつも違う虫がいます。特にその二つは家の裏側や斜面側、木が茂っている側だったりするので虫が多いんです。
別荘を空ける期間が1ヶ月を超えるとなると換気扇を常に回していると電気代がもったいない気もしますが虫が本当に嫌ならやってみる価値はあります。
どうしても虫が苦手という人には清掃サービスを利用するという手段があります。
別荘管理業務の中でも比較的メジャーな作業なので、基本プランに組み込まれていて「年〇回まで無料」という別荘地もあります。
仮に費用が掛かるとしても、数千円なので来荘前に連絡して掃除してもらうのが良いと思います。ちなみにその際、管理会社にカギを預けている必要があるので注意してください。
市町村営別荘地の中には管理会社が入っていない別荘地も多いので、その時は近くにある別荘管理会社に問い合わせておくのが賢明です。
残念ながら、どんなに頑張っても、虫たちの方が頑張っているので防ぐのは難しいです。
ですから、清掃サービスをお願いして凌ぐというのが現実的な対策です。
あくまで、“虫がいるところに我々が入っていく”というのだけはお忘れなく。