別荘が欲しくて、調べてみると「思ったより安い」と感じた人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では別荘の相場がどのくらいか、価格に差が出る理由を別荘オーナーである筆者が解説したいと思います。
関東近郊の別荘地、有名どころで言えば軽井沢や八ヶ岳がある長野県、那須高原、伊豆や箱根のエリアなどでしょうか。
この中でも規模の大きさで言うと軽井沢と八ヶ岳、那須が圧倒的です。ですから、価格の幅も広いです。
軽井沢は、標高が丁度1000mほどで涼しい上に新幹線の駅もあって便利です。ショッピングモールやゴルフ場、スキー場など多くのレジャー施設もあり人気が高いです。
軽井沢を簡単に分類すると、旧軽井沢、新軽井沢、南が丘・南原の三つのエリアに分けることが出来ると思います。
価格で言うと、旧軽井沢エリアがダントツで、区画面積もかなり広いです。所謂“軽井沢”が旧軽井沢エリアです。スギの木の香りがする平坦な木陰の別荘地で、新幹線の駅からも近く、軽井沢銀座にも歩いていけます。
物件の価格は土地だけで億越えもざら、物件付きだと数億円になるものもあります。
警備会社の事務所が別荘地内に設置されているので、セキュリティ面の安心感は抜群です。
南が丘・南原と新軽井沢は価格的に大きな違いはありませんが、南が丘・南原の方が景観や環境が良い物件が多いように感じます。
軽井沢と違い、別荘地が点在しているものの、区画数が非常に多いのと、交通の便があまりよくないので価格はかなりお手頃になります。
所謂高原別荘地で、標高1000m超えの避暑地です。
八ヶ岳自体は山梨県側にもあるので、長野の八ヶ岳は蓼科(たてしな)と名乗ることが多いように思います。立科山の麓に大規模な別荘地帯が存在し、レジャー施設だけではなく湖や滝といった自然も売りです。
蓼科の中でも標高が特に高い白樺高原、美ヶ原高原などは価格が比較的安いです。築30年で300万~1000万円、築15年以内だと2000万円弱です。ただ、価格の幅はあるものの、物件の数でいうと500万円前後が多いです。
東急の別荘地も500万円前後の物件がありますが、修理が必要なので実際はもっと高くなります。最低でも1000万円くらいを見ておく必要があります。
都内からのアクセスが比較的良いですが、物件数が多いので価格はそこまで高くありません。
ゼネコンや大手不動産がデベロッパーとなっている別荘地も多く、管理費がやや高めです。
別荘地自体は地域の広い範囲に広がっているため、標高差も500m以上あります。物件の価格も別荘地単位では集まりますが、違う別荘地いなると価格が跳ね上がるようなことも有ります。
首都圏から1時間ほどで行ける立地の良さから、価格は高いです。1000万円から2000万円がボリュームゾーンで、物件も立派なものが多いです。
正直、軽井沢と価格があまり変わらないか、物件数が少ないのでむしろ高いくらいです。
湖の周りは比較的栄えており、便利ではあるものの、にぎやかすぎると感じる人もいるでしょう。
別荘は普通の不動産とほんのすこしだけ違う相場の決まり方があるので、知識として覚えておきましょう。
やはり、立地は非常に重要な要素になります。
首都圏から近い山中湖は他の別荘地よりも相場が高くなりやすい傾向にあります。
また、別荘地自体が交通の便の良いところにあると価格は上がります。例えば高速のインターから近い、駅が近い、バスが通っているなどです。
ただ交通の便が良いということは、市街地から近い場合もあるので、喧騒から隔別したいのであれば現地に確認しに行ってください。
立地の次は物件の状態です。ただこれは、築年数だけでは決まらないので、物件検索をする際にフィルター機能であまりにも条件を絞り過ぎないようにしましょう。
車なんかもそうですが、あまりにも古いと年式は価格に影響しにくくなります。物件の管理状態が良くて間取りも使いやすかったりすると30年経っていても魅力的です。実際、そういった物件の方が外れにくいのでおススメです。
土地が付いているのかどうか、要は土地所有権付きかどうかでも相場に影響します。
別荘地の中には、土地は賃貸(多くは自治体から借りる形式)で建物だけ所有権ということもあります。その場合、資産価値は建物だけなので 売却の時に価格が安くなりやすいです。
これは当然買い手側からしても同じで、土地所有権が付いていない物件の方が、相場は安いです。
しかし、こればかりは価値観次第というのも否めません。というのも、土地所有権がある場合、売却しにくくなる可能性があるからです。建物が古くてリフォームしようがないレベルになっていると、購入者としては建物の取り壊し代も計算するので、売れにくいです。別荘はほとんどの場合、仲介で売ることになるので(不動産会社は買ってくれません)、売れない限りは管理費や税金を払い続けることになります。
土地が賃貸なら、建物を取り壊せば自治体に返却することも出来るので、楽です。
こういった理由から、土地所有権の有無で相場が左右されます。
別荘地の規模が大きければ、物件数も多くなり、市場価値はやや下がります。
ただどのくらいの範囲での物件数なのかはかなり調べないと分からないことがほとんどです。同じ別荘地の南側だけすぐ売れるので価格が高いということがあるのです。
さらに、売り物件が多く出ている別荘地は全体的に価格が低くなりやすいです。
別荘の相場はエリアによってかなり異なります。もし自分が興味のないエリアでも価格や雰囲気が良かったりするということも少なくありません。
別荘の相場は調べたところで、事前の知識が無いと間違った認識をしてしまって、結果大幅にコストが膨らんでしまうなんてこともあります。
まずは、自分が気になるエリアをざっと調べてみて、相場の特徴が私が示したどの要素になるのかを見比べてみてください。